米ユニバーサル・スタジオの取り組み

 アメリカのユニバーサルスタジオで、子供の肥満を防ぐメニューを採用する取り組みが行われることが、12月26日日経産業新聞記事で報道されていた。
 同様の取り組みはディズニーランドでも行われているとのことだが、例えば、ユニバーサルスタジオでは、子供向けメニューのサイドオーダーに、果物を追加したほか、フライドポテトを頼んだ場合は、「心臓病との関連があるとされるトランス脂肪酸を生成しない調理油を使った慎フライドポテトを提供する」とのこと。この他、飲み物に関しても、低カロリー飲料を販売するとのこと。
 こうした取り組みがおもしろいと思うのは、単に社会の趨勢で子供の肥満が問題になっている、という理由で取り組みを始めたと言うよりも、自社の提供するサービスに一貫性を持たせるために取り組みを始めたと思われる点である。
 つまり、ユニバーサルスタジオにしろ、ディズニーランドにしろ、家族が楽しく過ごすための施設であり、そこで肥満というような問題が発生することは、彼らの提供するベネフィットに本来含まれるべきでない事項であろう。
 企業のサービス内容の向上や差別化を模索するためには、こうしたサービス内容と矛盾する点を探っていくという方法も一つ考えられると思われる。
 特に今回の取り組みは、オペレーションコストを大幅に向上させるものでもなく、考え一つで変えられる内容である。こういった取り組みから、差別化のポイントを探るというのも、一つの考えとして有効だろう。 おもしろい取り組みだと思う。

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