「楽天2.0」はユーザー発信型、三木谷社長がWeb 2.0戦略を説明 - @IT
同記事によれば、楽天はユーザー発信型コンテンツを充実させていく方針とのこと。Web2.0は今流行の言葉の一つであるが、果たして本当にそう考えているのだろうか?少々疑問に感じる。
Web2.0とは何か、ということを定義するのは少々難しい。私の理解が間違っているかもしれないが、これはインターネット上に無尽蔵に広がっている情報に対し、独自の整理の仕方を提供することによって、有意な情報へと変換するサービスのことではないかと考えられる。
Web2.0の例として考えられるものは、インターネット百科事典のウィキペディアがある。これは誰でもが情報を更新することができるボランタリーな百科事典である。非常に情報量が豊富で、私も気軽に使える便利なサイトだ。インターネット上に広がる情報を集約するポイントとして機能しているように見える。
また、梅田望夫『ウェブ進化論』(ちくま新書)で一躍有名になったGoogleのサービスは、インターネット上の無尽蔵の情報を独自の検索技術をベースにしてどんどん整理し、その整理することから収益モデルを獲得している。Googleの代表的なサービスにAdSenseという広告表示サービスがあるが、これは旧来のマス広告では広告を打つことができなかったような小規模な広告主から細かく広告を獲得し、その広告を登録している様々なウェブサイトに対し、独自の情報検索ロボットによるマッチングを図り配信するサービスである。
また、インターネット書店のアマゾンでは、書籍その他の商品データベースを構築し、それら商品に対する独自の口コミ情報登録システムを構築し、インターネット上で発生する情報の整理による付加価値の構築に成功している。
では楽天はどうかというと、現状では全くウェブ2.0ではないと思われる。というのは、確かに楽天のお店には商品に対する書き込みを見ることが出来るし、その書き込みを強引に合算すれば国内で最大の書き込みなのだろう。だが、現実的に考えて、その恩恵をどれだけユーザーは得ているのだろうか?
なぜ恩恵がないのか、ということを考えると結構理由は簡単である。
現状では、書き込み情報はあくまでも楽天市場に登録している店舗の商品単位で書き込みがあるだけである。その結果、全体から見て検索性がきわめて低い。この検索性の低さというのは実は重大な問題で、書き込みは商品に付属しているだけで、コンテンツとしての機能はあまりないように見える。現状は、ただ書き込みが乱雑に散らばっているだけなのである。確かに、個々のお店でそういった書き込みが見られるのは購入者にとってメリットがある。しかし、それは個々のお店にとってのメリットが大きいだけで、楽天としてどれだけ付加価値につながっているのか、疑問が残る。
むしろ、楽天市場で私が便利に使う機能と言えば、商品検索を楽天市場のトップページで行い、一番安いところで購入する、というものである。もし仮に、楽天市場で扱われている商品を楽天が独自にデータベース化し、そのデータベースに対してコメントがつくような形に変わると、これは検索性が著しく向上するように思える。そうなれば、インターネット通販の情報の集約ポイントとして有効に機能するようになってくる。まさにインターネット上でどんどんと生み出される情報を楽天が握ることになるのである。
今後Web2.0化を図るというが、現状はそれとはほど遠いということを認識しているのかどうか、少々気になるところではある。
同記事によれば、楽天はユーザー発信型コンテンツを充実させていく方針とのこと。Web2.0は今流行の言葉の一つであるが、果たして本当にそう考えているのだろうか?少々疑問に感じる。
Web2.0とは何か、ということを定義するのは少々難しい。私の理解が間違っているかもしれないが、これはインターネット上に無尽蔵に広がっている情報に対し、独自の整理の仕方を提供することによって、有意な情報へと変換するサービスのことではないかと考えられる。
Web2.0の例として考えられるものは、インターネット百科事典のウィキペディアがある。これは誰でもが情報を更新することができるボランタリーな百科事典である。非常に情報量が豊富で、私も気軽に使える便利なサイトだ。インターネット上に広がる情報を集約するポイントとして機能しているように見える。
また、梅田望夫『ウェブ進化論』(ちくま新書)で一躍有名になったGoogleのサービスは、インターネット上の無尽蔵の情報を独自の検索技術をベースにしてどんどん整理し、その整理することから収益モデルを獲得している。Googleの代表的なサービスにAdSenseという広告表示サービスがあるが、これは旧来のマス広告では広告を打つことができなかったような小規模な広告主から細かく広告を獲得し、その広告を登録している様々なウェブサイトに対し、独自の情報検索ロボットによるマッチングを図り配信するサービスである。
また、インターネット書店のアマゾンでは、書籍その他の商品データベースを構築し、それら商品に対する独自の口コミ情報登録システムを構築し、インターネット上で発生する情報の整理による付加価値の構築に成功している。
では楽天はどうかというと、現状では全くウェブ2.0ではないと思われる。というのは、確かに楽天のお店には商品に対する書き込みを見ることが出来るし、その書き込みを強引に合算すれば国内で最大の書き込みなのだろう。だが、現実的に考えて、その恩恵をどれだけユーザーは得ているのだろうか?
なぜ恩恵がないのか、ということを考えると結構理由は簡単である。
現状では、書き込み情報はあくまでも楽天市場に登録している店舗の商品単位で書き込みがあるだけである。その結果、全体から見て検索性がきわめて低い。この検索性の低さというのは実は重大な問題で、書き込みは商品に付属しているだけで、コンテンツとしての機能はあまりないように見える。現状は、ただ書き込みが乱雑に散らばっているだけなのである。確かに、個々のお店でそういった書き込みが見られるのは購入者にとってメリットがある。しかし、それは個々のお店にとってのメリットが大きいだけで、楽天としてどれだけ付加価値につながっているのか、疑問が残る。
むしろ、楽天市場で私が便利に使う機能と言えば、商品検索を楽天市場のトップページで行い、一番安いところで購入する、というものである。もし仮に、楽天市場で扱われている商品を楽天が独自にデータベース化し、そのデータベースに対してコメントがつくような形に変わると、これは検索性が著しく向上するように思える。そうなれば、インターネット通販の情報の集約ポイントとして有効に機能するようになってくる。まさにインターネット上でどんどんと生み出される情報を楽天が握ることになるのである。
今後Web2.0化を図るというが、現状はそれとはほど遠いということを認識しているのかどうか、少々気になるところではある。
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